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古墳と九州


 全国各地に「古墳」があります。これらの「古墳」については従来「畿内」(近畿)から全国へ展開していったと理解されるような解説が各所で見られます。少なくともどこの古墳であっても、畿内との関係の中で語られるのが常であるようです。これは、畿内に権力中枢があった、または唯一の権力中枢であった、と言うことを自明の前提にしているようにも見受けられます。しかし、それらは本来古墳相互の比較研究などを経た後の「結論」であるべきで、前提であってはいけないわけです。
 ここでは、事象を時系列に基づき、その前後関係から、統治・支配などの方向性を確認することにしましょう。
 ここでは「伊東義彰氏」の研究(伊東義彰「九州古墳文化の展開(抄)」古田史学会報七十七号 二〇〇六年十二月八日)に準拠して叙述することとします。